KIMONO-HOLIC

女だけど男装着物で世界一周したキモノ好きのブログ。

【図解】着物の男物・女物はどう違う?特徴・長所・短所を総まとめ!

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今回は、着物のキホンについてです*

皆さんは着物って着られるでしょうか?

ほとんど着たことない、七五三だけ、成人式だけ…という方が圧倒的に多いでしょうか。

そういった、

着物にそんな詳しくない方からすると

そもそも着物の女性用と男性用って何が違うの?

「柄や大きさだけじゃないの?」

というような疑問があると思います。

でも着物にはそれぞれ違いがあるので、この記事ではその男女の違いについてまとめてみます♪

初心者の方、既に着物好きの方はもちろん、

女性用着物を着てみたい男性の方も、

男性用着物を着たい女性の方にも、

参考になると幸いです(*^^*)

 

昔から男女の着物は分けられていた

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日本における衣服の歴史が記録されているのはだいたい飛鳥時代頃からのようですが、

その時点で既にある程度の階級の人は男女で衣服に違いがあったようです。

男性はズボン的な袴で、女性は裳というスカート状の物。

平安時代でも、身分のある立場の男性装束は文官束帯、女性は有名で華やかな十二単という風に分かれています。

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安土桃山時代でも、男性は裃(かみしも)という武士の式服が、女性は華やかな小袖が生まれ、一般に広まりました。

(小袖は元々男女共通・ユニセックスな下着だったのですが、アウターに格上げされていきました)

帯の種類が豊富になっていき、江戸時代や明治以降も、明確に男性と女性の着物は分けられています。

現代では男女どちらでも着用可能のユニセックスの洋服が流行っていますが、もともとやはり体格も長けた能力も違うため、それぞれの仕事や役割に向いた衣服・着こなしがあったと言えます。

元々着物は、それぞれ自分の体のサイズに合わせて引きずらないように仕立てられていました。

しかし女性用の着物は、

引きずる長さに仕立てて見た目を華やかで威厳あるように見せる為や、折って繰り上げたり逆に伸ばしたりすることで体格の違う他の人へも引き継いでいけるように、体より大きく作り、おはしょりでサイズを調整するスタイルになったそうです。

昔の着物は手間暇かけたアナログ製しかありませんし、今の洋服みたいに安い値段では買えません。なので簡単に「サイズ合わないなら新しいの買えばいいじゃん?」とはいかなかったのですね。

 

それぞれの違い

では女物・男物それぞれの違いとは?

それぞれ項目ごとに見てみましょう!

女物

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※縮尺は厳密ではありません。笑

【衿】

広衿・ばち衿がある。

広衿の場合は半分に折り、着付けの際自分で幅を調整する。ばち衿は先に向かって少しずつ太くなっていった衿で、着やすいがサイズ調整出来ない。

【長襦袢】

衣紋を抜くために襟芯が必要。衿の中に入れる。

【長着の身丈】

着丈+おはしょり=身丈

着丈は実際に着た際の肩からくるぶしまでの丈。

女物の身丈は着丈とは一致せずおはしょり分長くなる。ほぼ着る人の身長くらいが目安になる。

【袖】

振り口が開いている。ここから袖に物を出し入れできる。

【身八つ口】

脇の部分が開いている。ここが開いていないと帯が胸の下で締められない。

【おはしょり】

有る。対丈でも着ることはできるが、現代の女物は基本的におはしょりを作る着方をする。長い着物をお腹のところで折り上げ、サイズ調整する。

【帯】

半幅帯・名古屋帯・袋帯・丸帯…など種類豊富

 

男物

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※縮尺は厳密ではありません。笑

【衿】

着物の衿部分の上にもう一つ衿をかけた共衿(掛け衿とも言う)で、幅が一定の棒衿

【長襦袢】

衣紋を抜かないので、襟芯不要。

【長着の身丈】

肩から足首までの対丈。自分の体ジャストサイズで仕立てるのが普通。

【袖】

振り口は無く、ふさがっている。

【人形】(にんぎょう)

女物の身八つ口辺りの場所。脇のあたり。こちらもふさがっており、開いていない。

【おはしょり】

自分ぴったりの対丈なので折りあげる必要ないのでおはしょりも無い。

【帯】

兵児帯か角帯。結び方は女物に比べてシンプル。

 

 

着方の違い

では、着物自体の違いがわかったところで、着付ける際どう変わるのかも見てみましょう。

 

首回り

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女物衣紋を抜く。

男物衣紋を抜かない。

衣紋を抜くとは、衿を首の後ろにぴったりつけず、少し空間を開けること。

女性は色っぽいうなじを見せましょう♡女性ならではの柔らかさと色気を魅せられる部分なのです。

そのためには長襦袢の衿に衿芯を入れ、着物の衿に張りを出して綺麗な曲線を出して着付かなければいけません。

男性は襟は抜かず首元にピタッときちんと感を出すものです。しかし、衿芯は入れないので割と衿もとはゆるくなっています。

 

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女物帯は胸の下。

男物帯は腰骨あたり。

女性も昔は男性同様に腰骨の辺りで細い帯を結んでいただけでした。

しかしやはりファッションへのこだわりは男性と一線を画すのでしょう、次第に幅は広く、柄も豊富に魅せられる帯へと変化していったのです。

幅の広い帯を美しく魅せ、巻けるよう帯の位置が自然と上がっていき、胸のすぐ下が定位置に。

そのため身八つ口を閉じず、着物の脇が開くようになっています。男物同様に縫い付けられていたら帯が高い位置で巻けません。

男性用は女性用よりも合理的で自然な細い帯を腰のあたりで巻くスタイルのままです。

女性の帯の締め方よりはるかに腕を動かしやすいので、活動的な男性にはふさわしいのだと思われます。

 

フォルム

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女物くびれを作らずこけしのようにずん胴になる方がいい。

男物お腹のあたりが少し出ている方がいい。

女性は体にくびれができやすいのですが、昔は背も低く足も短く現代っ子より胸もなく(涙)寸胴に近い体系だったので、着物もこけしのように寸胴に、でもすこーし足元は細めになる姿が美しいとされています。

男性は痩せているよりも、お腹が少し出ている風に見えた方がかっぷく良く、かっこいいとされています。私も、祭りの時期とか和服を粋に着こなすおじさま方見ると、お腹出ててもかっこいいなぁーって思っちゃったりします。笑

でも、今の人のスラっとしたスタイルに合わせて30年後くらいには着物の着付け方や美的感覚も変化してるかもしれませんね( ˊ̱˂˃ˋ̱ )笑

 

それぞれの長所・短所

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着付け時間

女物着るのが大変、時間を要する。

男物着るのが比較的簡単、早い。

女物はとにかく紐の本数も帯周りのアイテムも男物より多いですし、襟元や衣紋抜き、おはしょりの処理など…とーーーにかく気を使うポイントが多いのです!

男物はその点、丈は自分に合ったものなので調整しなくてもいいですし、衿も首にピタッと合わせれば良いだけ、帯も前で締めて後ろへ回せば鏡すら必要じゃありません。

もちろん慣れれば女物だって早くは着られますが、男物より早く着るのは至難の技。

いつの時代も女の子はキレイの支度に時間がかかるのですね(*´꒳`*)

 

色柄タイプ

女物とにかく色柄の種類が豊富!

男物渋いがだいたいバリエーションの差がない…

女子は支度に時間がかかる…しかしその分女物は男物より圧倒的な色柄バリエーションがあります!

男物はまず基本無地が多いですよね。

もちろん縞や市松、地模様など沢山バリエーションもあるにはありますし、最近作られた現代ものは色柄も豊富。

ですが、女性たちの着物の歴史におけるバリエーションにはなかなか敵わないと思います!

男物には男物の良さがあるので勝ち負けではありませんが、女物は選ぶのも組み合わせるのもウキウキ無限大なのです♪

 

収納スペース

女物帯の中、袖の中、襟元に少し。

男物袖の中、懐の中にたっぷり。

女物は襟元に懐紙や袱紗をいれたり、袖にハンカチをいれたり出来ますよね。それに私は小さなバッグや携帯は帯のお太鼓の中に入れたりもします。

でも男物は女物と違って袖口から人形(脇のところ)が開いておらず塞がっているので、より安心して物を収納できます。

それに帯の位置が低いので、懐の内の空間が女物に比べてたっっぷり!カバンを持つほどじゃないよなーって荷物の時は重宝するのです。笑

 

まとめ

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以上、着物における女物、男物の違いでした!

女物は手間がかかる分、やっぱりデザインがとにかくかわいいものが多いですし、無限のおしゃれが楽しめます!

男物は何より着やすいし、シンプルだからこそその人自身の格好良さがにじみ出る部分が素敵!

今の時代、

私のように男物を着たい女性も、

女物を着たい男性も沢山います(*⁰▿⁰*)

今や、自分が責任持てるならおしゃれは自由です!

それぞれの良さを生かして、

皆さんも自分らしく着物ライフを楽しんでください!☆

 

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M子。